自動車にまつわる事故は、運転中に起きる交通事故だけではありません。
誤ったメンテナンスや誤操作も、ときには大変なトラブルの原因になるのです。
ここでは、自動車を運転するすべての人に知ってほしい、自動車で起こりうるさまざまな事故について詳しく説明していきます。
交通事故以外のトラブルとして多いのが「車両火災」です。
その数は、1年間でおよそ8,000件ほど。そのうち実に4割が、整備不良や部品の劣化などが原因だと言われています。
以下の4つが、整備不良や部品の劣化などによって車両火災の原因となりうる箇所です。
自動車内部の多くの配線が劣化などによってショートし、出火の原因に。
また、最近ではETCやカーナビなどを自分で取り付けるドライバーも多く、
消費電力に見合った太さの配線を使用していなかったり、
配線同士をビニールテープで簡易に止めただけだったりと、素人配線が原因で火災が起きることもあります。
メンテナンス不足でプラグやエアクリーナーにひどい汚れがこびりついていた場合、 それが原因で不完全燃焼を起こし、触媒が過熱して出火することも。「HEAT」マークの警告灯が点滅したら要注意です。
ブレーキからの出火は、ほとんどの場合で整備不良が原因です。
まれに、誤ってサイドブレーキをひいた状態で走行し続けてしまい、摩擦熱によって出火するケースもあります。
また、タイヤからの出火は空気圧の不足が原因のことが多く、路面との摩擦により熱を帯びて出火します。
タイヤはゴムでできているため非常に燃えやすく、特に注意が必要です。
この場合、特に注意が必要なのが夏場の車内です。
想像以上に高温になるため、ライターやスプレー缶、電池などを車内に放置したままにしておくと、破裂したり爆発したりして、発火の原因になります。
車内で起こる、さまざまな事故やケガ。
特に多いのが乳幼児に関わるもので、そのほとんどが、親の不注意や子供のいたずらが原因です。
大切な我が子をケガや事故から守るためにも、車内で起こりうる事故の種類や原因について把握しておきましょう。
わずかな距離の移動だからといって、チャイルドシートやシートベルトを身につけさせないことは絶対にやめましょう。
幼児にシートベルトを着用させず、助手席に立たせたまま車を走らせていると、急ブレーキをかけたときに体や頭を強打してしまいます。
また、チャイルドシートの着用方法が間違っていると、万が一の時にしっかりと保護することができませんので、正しい使い方をしっかりと身につけておきましょう。
後部座席に座る子供が窓から手や頭を出しているのに気づかずに、
運転席にいる親がパワーウィンドウを閉めてしまい、
子供が挟まってしまうという事故は意外と多く発生しています。
また、子供が降りている最中に気づかずドアを閉めてしまったり、強風で突然ドアが閉まり、手や指を挟んでしまったりというケースもあります。
気温が上がり始める春先から夏場にかけてが、車内での熱中症ややけどに注意すべき時期です。
特に車内の温度が50度近くまで上昇する夏場は、わずか10分程度でも重度の熱中症にかかることがあるので、子供を車内に残すことは絶対にやめましょう。
また、シートベルトの金具やチャイルドシートのプラスチック部分が熱くなり、子供の肌にあたってやけどするケースも多いので、注意が必要です。