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車の塗装時に起きるトラブルとは

車の塗装時に起きるトラブルとは | DRPネットワーク

車の塗装時に起きるトラブルとは

自動車の塗装には熟練した技術が必要であり、美しい塗装を施すのは容易なことではありません。
また、さまざまなトラブルの可能性もあり、それらを未然防ぐことが求められます。こちらでは、塗装中によく起こるトラブルとその解決策をご紹介していきます。

ゴミの付着

塗装時・塗装直後に車体の表面にゴミが付着すると、塗膜の表面に突起物が発生してしまい、見た目が悪くなってしまいます。ゴミの付着の原因は以下の通りです。

・塗装前の車両の清掃が十分でない

作業前から車両に異物が付着した状態では、いくら丁寧に塗料を塗ったところできれいに塗装を施すことができません。
あらかじめ、清掃や水洗いをしっかりと行っておくことが大切です。
特に、内部のゴミや各パーツの隙間はエアーブローを使用して確実に汚れを落とす必要があります。

・ブースの気密性が保たれていない

作業ブース内をあらかじめきれいに掃除しておいても、気密性が保たれていないと、 外部からゴミが侵入し、塗装中の車両に付着してしまいます。
また、排気フィルターの目詰まりによって、室内がマイナス圧の状態になっていると、ゴミが侵入しやすい環境ができてしまいます。
排気フィルターの掃除も小まめに行う必要があるでしょう。

・静電気

静電気が車体に溜まっていると、空気中のゴミを引き寄せ、付着させてしまいます。
ボディーアースをとる、静電気除去剤をウエスで塗るなどして静電気を取り除かなくてはなりません。
また、ブース内の壁にポリシートを設置し、空気中のゴミを吸い寄せるという対策も有効です。
塗装時についたゴミは、ペーパーとコンパウンドを使って取り、ひどい場合は再塗装が必要となります。

塗装の流れ(タレ)

局部的に塗膜が厚くなり過ぎてしまった箇所には、流れ(タレ)が発生してしまいます。原因としては以下の通りです。

・塗料の粘度が低い
・一度に厚塗りをした
・蒸発が遅いシンナーを選定してしまった

対策としては、スプレーガンの「ガン距離」、「パターン重ね」、「ガンスピード」が均一になるように作業をすることと、 環境・使用箇所に適した塗料とシンナーを選定することが主になります。
処置としては、1000番以上の耐水サンドペーパーで凸部分を研磨した後、 コンパウンドやポリッシングで仕上げます。この方法で修正ができないほど酷い場合には、再塗装をすることになります。

ちぢみ(リフティング)

ちぢみは、リフティングとも呼ばれ、塗膜が持ちあがりしわ状になってしまう現象のことです。
さまざまな要因が考えられますが、塗膜の表面・内部層の乾燥速度が異なることによって発生します。
また、フタル酸樹脂塗料を一度に厚塗りしたときにも起きやすいと言われています。
対策としては、過剰な厚塗りを避けて塗料を均一に塗る、未反応塗膜の重ね塗りを避ける、などが挙げられます。
特に、耐溶剤性が弱い旧塗膜に再塗装を施す際には、ウレタン系のプラサフを塗装してから行うなどの工程が必要です。
なお、ちぢみが発生してしまった場合は、再塗装での処置を行わなくてはなりません。ひどい場合には、塗装を剥離してから作業に移る必要もあります。
この他に、にじみや色分かれ、ヘコミ、ハジキなども塗装中によく起こるトラブルです。
さまざまなトラブルが起こる塗装作業では、これらのリスクを管理することも技術のうちなのです。

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